木魚歳時記第4364話

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 そういう世情や天皇が宸襟(しんきん)を悩まし給うのをよそに、物に動ぜぬ法皇は神経が太いのか鈍いのか超越してか、思いのほかに悠々たる明け暮れを楽しませ給うのであった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1014

      婆さんを遊びに行かせ煤ごもり

 「ボクの細道]好きな俳句(2104) 波多野爽波さん。「柿若葉とはもう言へぬまだ言へる」(爽波) 若葉の育つのは早い。とりわけ、柿の葉は「照り」ありますから・・作者の独特の目のが光ります。対語(もう言へぬまだ言へる)が効いて来ます。

  泣く子はひとりわしがこと、
  おやをたづねて泣いたわたくし、
  今はあなたに呼びとられ。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)