木魚歳時記第4286話  

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 一の馬が狂えば百の馬が狂う譬(たとえ)、隣室で一座の様子を見ていた宿の主は、遂に死人まで出た始末に、問題の人物に宿を貸したさえ大変なのに、死体までだしたとあっては、かかり合いは面倒と座敷へ飛び出し、燭の皿の油を明り障子に塗って、燭の灯を移した。燃え立った炎は荒れ狂う風に吹きちぎられ、飛び散った。
(佐藤春夫『極楽から来た』)940

        萱葺の小さな家が五つ六つ  萱葺(かやぶき)

 「ボクの細道]好きな俳句(2026) 池田澄子さん。「頬杖の風邪かしら淋しいだけかしら」(澄子) 「頬杖」をしたままで、じっとうつむいている作者。 うっかり風邪を引いたのでしょうか? 独りで寂しいだけなのでしょうか? ただ、なんとくなく、さびしいだけなのでしょう! さて、「108」日・「入れ歯」の日だそうです。いろんな記念日があるのには驚きます。

  ねんぶつは、をを上(往生)のためにもうすじゃない。
  をや のごおんのなむあみだぶつ。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)