木魚歳時記第4243話
女房たちの船は御前の汀(なぎさ)に停めて置いて、ほかに遊びもがなとまりを取り出した蹴まりにも飽きてこれを納めたところで、船中の管弦はあたりにひびきただようていた。月のない庭の暗さに随身たちはかがり火をたいてこの日の遊びは終わった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)900
寺の子の壁に描きたる夜光虫
「ボクの細道]好きな俳句(1985) 池田澄子さん。「缶詰の桃冷ゆるまで待てぬとは」(澄子) 男は、どうして「がまん」ができないのか? なにごとにおいても! と、そう作者はおっしゃりたいのでしょう。そのとおりです。なにごろによらず、男はアホ「あかん」のです。
さいちや、ごをんを、だれと、よろこぶ。
あなたと、ふたり、
まう(もう)ひとりや(は)、だれか、
あとはゆわいでも、しれたこと。
『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)