木魚歳時記第4130話

f:id:mokugyo-sin:20200223065140j:plain

 経文に乃至(ないし)十念ともあるから、十声くらいが最も適当なのであろうか。その後彼はさまざまな修行はやめて、専念に念仏だけを修行するようになった。そうして後年『選択本願念仏集』(せんちゃくほんがんねんぶつしゅう)を書いた時、次のように記した。
(佐藤春夫『極楽から来た』)795

       鳥帰る歯舞・色丹・国後島   

 「ボクの細道]好きな俳句(1877) 永田耕衣さん。「人生を空費して居る柳かな」(耕衣) 「田一枚植ゑて立ち去る柳かな」(芭蕉)の作品と、掲句とをセットで鑑賞すると面白い。さて、北方四島といえば、凍土、流氷などが思い浮かびます。領有の経緯についてはわかりませんが、日本から北に帰る渡り鳥(冬鳥)たちが、大空を自由に行き来するのを見て、人間社会の「こだわり」が小さなことに感じられます。

  みだのこころを、もろをて(貰ふて)からわ、
  しゆ上(衆生)たすける、みだのこころよ。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)