木魚歳時記第4015話

f:id:mokugyo-sin:20191030065950j:plain

 この皇子は後の高倉天皇として清盛の次女徳子を中宮に入れて生ませた安徳天皇にみ位を譲り、平家の栄華をここに結晶さる核心となり、やがてはその崩壊の因子ともなった。清盛の異常な官位昇進のかげには、彼女に対する院の寵愛が無かったとは云えまい。
 滋子はこの皇子によって二十一歳で女御、二十二歳で后に立てられ、二十三歳では建春門院の院号を賜った。
(佐藤春夫『極楽から来た』)687

     僧院の土間に固まる鉦叩  鉦叩(かねたたき)

 「ボクの細道]好きな俳句(1762) 秋元不死男さん。「道にはずむ成人の日の紙コップ」(不死男) 成人の日のバカ騒ぎは鎮静いたしました。それはともかく、成人の日に何をするのか? それはやはり見えてきません。成人と自販機の紙コップとの取り合わせがシュールです。

 かわ沙魚(はぜ)3 川を上るとこんどは物音が聞こえて来る。彼は逃げ出すどころか、物好きにも、そのそばへ寄って行く。それは私が面白半分に水の中を踏みまくりながら、網を張ったそばで、水底のを竿で掻きまわししているのである。かわ沙魚は強情だ。網の目を突き抜けようとする。で、ひっかかる。