木魚歳時記第3999話

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 清盛は甚だ世故に長けた要領のいい人物で、後白河上皇の院と二条天皇の朝廷との甚だしい敵対の中間にあって、その双方が一躍有事の日のために、清盛を味方に引き入れようと必死の努力をするなかにあって、あくまでも厳正中立的に双方に
へ当分の好意を見せて如才なく立ちふるまっていた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)672

       年の市ぼろっと僧のあらはれて

 「ボクの細道]好きな俳句(1746) あざ蓉子さん。「梅林やこの世にすこし声を出す」(蓉子) 梅のつぼみがふくらみ始める一瞬を詠われたと読みました。梅林の静寂にかすかなこの動き(音)をとらえる作者の感性の鋭さに舌を巻きます。

 猿(さる)6  みすぼらしいモーニングを着た、寒がりのカフリカ鶴。袖なしの外套(がいとう)を着込んだペンギン鳥。嘴(くちばし)を木刀のように構えているペリカン。それから鸚鵡(おうむ)。