婚家はなかなかの権門で良人(おっと)は貴人である。しかし夫の伊実は三十五歳ほどの壮年で亡くなった。
彼女は四十歳の寡婦の身を、女官として二条天皇の御所へ出仕して小侍従(こじじゅう)の名で呼ばれた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)624
寝待月どうした君は眠ったかい
「ボクの細道]好きな俳句(1698) 松尾芭蕉さん。「衰ひや歯に喰あてし海苔の砂」(芭蕉) わかります。齢を重ねるとわかります。
若くして 家を捨て
仏の道を 修行すれば
これは 世間を照らすこと
月にかかる 雲が消えるようなもの(ブッダ)
蛙(かえる)8 釣り糸にも困りはしない。
しかし、それだけは揃っても、まだ毛糸の屑(くず)か何か、なんでもいい、赤い物の切れっぱしを手に入れなければならない。