「頼政は六孫王の嫡流で名誉の武将であり、かつ和歌の誉も高い」と竪者相応に先方の外交的辞令に答えて、こんな弱虫どもをというところを「さような艶男の固めた」と冷やかしながら相手にせず、勢いのいい平家のいる方に押しかけていったので、こういう敵の心理を見抜いて巧みに利用したのが頼政の智略(ずるさ)でもあろう。
(佐藤春夫『極楽から来た』)621
秋の山逆さに映し深泥池
「ボクの細道]好きな俳句(1694) 松尾芭蕉さん。「枯枝に烏のとまりたるや秋の暮」(芭蕉) 叙景作品です。
人が百歳まで
天下の神を崇め
象馬を祀るとも
一つの慈悲に及ばない(ブッダ)
蛙(かえる)4 茫然(ぼうぜん)として、石切職人のように坐りこんだまま、彼女らは夕日に向かってそれから、うるさく喚(わめ)きたてる露天商人のように、その日の耳新しい出来事を声高に話す。