木魚歳時記 第3915話

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 さればこそ頼光なども諸国の受領を歴任して家に巨万の富を積み上げていた。それで道長が盛宴を張ると聞けば、お客への引き出物にと肥馬三十頭を贈るし、道長の新邸落成に当たっては、さすがの道長も歓喜するばかりに豪華な家具什器の一式を取りそろえて寄進し、新築祝いの来客一同をして多田源氏の暴富に目を見はらせるようなこともしている。源氏の大将頼光はただ大江山の鬼退治をしただけの単純な武将ではなかったのである。
(佐藤春夫『極楽から来た』)596

        酒樽を五段に積んで秋祭 

 「ボクの細道]好きな俳句(1664) 後藤比奈夫さん。「石蕗の黄に十一月はしづかな月」(比奈夫) 「石蕗」(つはぶき)の黄色い花には独特の艶(つや)があります。ひかえめな妖艶さとでもいうのでしょうか。ですから、なんとなく「つはぶき」の花は目に留まります。さて、九月場所も満員御礼です。制限時間まで退屈なので、キョロキョロしていると、どうしても、観客の「粋なお方さま」に目が留まります。いえ、ボクことでありません。NHKスタッフのカメラ・ワークの事です。ふう~(汗)。

 兎(うさぎ)9 彼の様子は、ちょうど魔法使いが神秘の世界へ足を踏み込むようだ。まっすぐに立った二つの耳が臨終を知らす。