(勝れた宝)「自身を実在とみなす見解と、疑いと、外面的な戒律・誓いと、この三つのことが少しでも存在するならば、かれが知見を成就(じょうじゅ)することがなく、それらから捨てられてしまう。かれは四つの悪い場所から離れるものとはなり得ない。この勝れた宝が(つどい)にうちにある。この真理によって幸せであれ。」(スッタニパータ)
「三つのことがら」とは、聖者から消え失せる「十結」(詳細は後述)の内の三つを指します。また、「四つの悪い場所」とは、「四悪趣」(地獄・餓鬼・畜生・阿羅漢)を指します。因みに、地獄・餓鬼・畜生をもって「三悪道」(さんなくどう)と称します。『スッタニパータ』が、ゴータマ・ブッダ(釈尊)の残された<教え>の中で「戒律」の部分を重視することが垣間見えてきます。
山寺の子沢山や山椒の実