木魚歳時記 第1923話

f:id:mokugyo-sin:20140327171950j:plain

  忽(たちまち)に大雲が現れて、雨を降らし、低地と丘をみたした。神が雨を降らすのを聞いて、ダニアは次のことを語った。「われらは尊き師にお目にかかりました。われわれの得たところは実に大きいのです。眼ある方よ、われわれはあなたに帰依(きえ)いたします。あなたはわれわれの師となってください。大いなる聖者よ。(スッタニパータ)

「眼ある方」とは、一般に<仏の異名>とされていま。ここでは釈尊という人格に帰依(きえ)することと考えましょう。さて、「神よ、もしも雨を降らそうと望むなら、雨を降らせよ。」の記述が再三にわたり語られて来ました。しかし、ついにそのことが現実に起きてしまいました。けれども、釈尊に対する帰依(信奉)の気持ちは微動だに揺るがない。と、そのように述べられています。

       亀鳴くやうときこの世の物語