木魚歳時記 第1922話

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 師は答えた「牡(お)牛のように結縛(けつばく)すなわち<むすびいましめ>を断ち、くさい臭いのする蔓草(つるくさ)を象のように踏みにじり、わたしはもはや母体(ぼたい)に入ることはないであろう。神よ、もしも雨を降らそうと望むなら、雨を降らせよ。」(スッタニパータ) 

「くさい臭いのする蔓草(つるくさ)を象のように踏みにじり」とは、私(釈尊)は、もはや、この世の<しがらみ>から解放された。もはや、もとの「煩悩」(ぼんのう)の苦しみに悩むことはないであろう。「わたしはもはや母体(ぼたい)に入ることはないであろう。」とは、私(釈尊)は、もはや、この迷いの世界(この世)に再び生まれかわることはないであろう。

        鳥交る日本往生極楽記