木魚歳時記 第1843話

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 了徳寺(りょうとくじ)

 了徳寺は、大水四年(1524)正西により創設されました。現在の地に移った由来は、建長四年(1524)、親鸞(しんらん)が月輪寺(つきのわでら)参詣と途中に立ち寄ったときに、住民が大根を煮てもてなしたのに謝して、薄(すすき)の穂に十字の名号を書いて与えたとつたえられています。後に、これにならった弟子の蓮如(れんにょ)も六字の名号を書き残したといわれます。これが「薄名号」(すすきみょうごう)として寺に残っているそうです。さて、大根焚(だいこだき)については、先に「千本釈迦堂」の大根焚きについて触れましたが、了徳寺においては、十二月九・十の両日に行われる<報恩講(ほうおんこう)>の大根焚きが、中風(ちゅうぶう)除けのご利益があることで信仰を集めています。(右京区・鳴滝本町)

     狐火や生者必滅会者定離