木魚歳時記 第1347話

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粉ひくまい

 高野の弘法大師 この子抱いて粉ひて この子の目に粉がはいって こんどからこの子抱いて 粉ひくまい

 これは「早口ことば」の遊びに歌われたものです。早口ことばには舌を噛みそうなのが沢山ありますが、これなどまことに生活に結びついたほのぼのとした味わいがあります。さて、俳句における省略について。例えば「寸鉄火を刺す」の言葉があります。あれも書きたい、これも伝えたい、という思いを五・七・五の中に押し込むことは避けましょう。一句の中に伝えたい「これだけは」の部分(焦点)を強調することです。

     竜天に登ると見せて神竜池