木魚歳時記 第1348話

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逃げた

 二条の西洞院 人形屋の二階に にわとり二羽いて 西向いて逃げた

 これも「早口ことば」の遊びとして歌われたものでしょう。なんともユーモラスひびきの歌です。さて、俳句における省略です。書かなくとも読者が想像できるかどうか?そのことをよく考えてみましょう。表現は、氷山の一角が水面に顔を出すようなものです、水面下にずった多くの言葉が隠れているのです。多くのものごとを秘めることが大切です。そのために削る作業が必要となるのです。

     梵天も衣脱ぎたる灌仏会