木魚歳時記 第1092話

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瑠璃

 極楽を荘厳(しょうごん)する七宝(しちほう)の三番目は瑠璃(るり)であります。俗にいう猫目石です。宝石としての瑠璃(るり)はシルクロードの終着点として日本に伝わり、当時、天皇など上流階級のごく一部が宝飾品として使用したようです。後になると、コバルトで発色させた瑠璃色のガラスのことも瑠璃(るり)と混同して呼ぶようになります。
 瑠璃色(るりいろ)は濃い赤味がかった青色をしています。英語名はラピスラズリといいます。日本では藍銅鉱からとれる顔料(がんりょう)の群青(ぐんじょう)が瑠璃色に近いとされます。瑠璃色の顔料を使った最古の例として高松塚古墳の彩色に形跡が残っているそうです。

     うぬぼれのぼたんと落ちて冬木の芽