木魚歳時記 第1088話

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 伝統的な青色として、藍(あい)と縹(はなだ)があります。古来から青色の染料を得るために、原料として「つゆくさ」が用いられました。そして「つゆくさ」で染めた色ですから花色(はないろ)と呼ばれました。これは「花色木綿」などの言葉として残っています。このように藍や縹(はなだ)は青色の染料として定着してゆきます。
 多くの染色の中で、紅染めや藍染めは染色の代表的なものであります。さて、藍染めの染料としては藍を発酵させた藍玉(あいだま)が用いられます。藍染めは色が褪(あ)せにくいという特徴を持つため重宝されてきたのです。かつては、藍染として阿波藩(はん)における生産が盛んであり、現在でも徳島県の藍染めは有名であります。

     たちまちに面白山に散るもみじ