足るを知るは第一の富
『法句経』(ほっくきょう)にあることばです。知足(ちそく)とは「足(た)ることを知る」の意味です。
石庭で有名な京都の竜安寺に『吾唯足知』(われただたることをしる)と刻んだつくばい(手洗)があります。中央に「口」を刻み上下左右に「五・止・隹・矢」と配されています。つまり『吾唯足知』となるのです。なるほど「生きとし生きるもの」すべて上の口から入れて下の口に・・ぼくは妙なことに感心するタイプです。ぼくの師僧(おやじ)は、いつも「お寺はありがたいなぁ」というのが口癖でした。小学校しか出ていないおやじが、ぼくたち家族を育てることができたのは仏さまのお蔭と感謝をしていたのです。