み仏は慈の父であり悲の母である
慈悲(じひ)についてはなんべんもお話しをしてきました。慈悲(じひ)は、仏教の肝心(かんじん)な教えですから、なんべんも聞いてください。
「み仏(ことけ)は慈(じ)の父であり悲(ひ)の母である」とは、『般舟讃』(はんじゅさん)にあることばです。これは「慈悲」(じひ)の教えを説いた有名なことばです。この他にも『大智度論』(だいちどろん)に「大いなる慈(いつく)しみとは、すべての生きとし生けるものに楽しみを与えることであり、大いなる悲(ひ)とは、生きとし生けるものの苦しみを抜くことである」とも述べられています。