木魚歳時記 第234話

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一滴の 一音凍てる 行者滝 (再掲)

経典を拝読することを「読経」(どっきょう)ないし「誦経」(じゅきょう)ともうします。経典を目で確かめ、声に出して拝読する場合は「誦経」(じゅきょう)というのがいいでしょう。
 いままで、(1)~(5)の「偈文」(げもん)をお唱えしてきたのは、経典を拝読するための<準備行為>であります。この準備行為を終えて、身も心も最高の状態となったところで、有難い「経典」を拝読するのです。
 浄土宗の檀信徒は、『浄土三部経』(『無量壽経』(むりょうじゅきょう)・『観無量壽経』(かんむりょうじゅきょう)・『阿弥陀経』(あみだきょう)を拝読することが最高です。しかし、いずれも大部でありますから、『無量壽経』の一部分の「四請偈」(しせいげ)、『観無量壽経』(かんむりょうじゅきょう)の一部の「仏身観文』(ぶっしんかんもん)を読誦(どくじゅ)するのがいいでしょう。もちろん『般若心経」(はんにゃしんきょう)を読誦(どくじゅ)そてもかまいません。
 経典を<丸暗記>をする必要はありません。むしろ、文字・ルビをたどりながら、「経典」を正しく読誦(どくじゅ)されることをお勧めいたします。参考書も沢山ありますから、それぞれの経典の真理(真実義)を体得されることが大切です。