木魚歳時記 第67話

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深呼吸 もうひと山と 落葉掻く

 「からだをこわすでやんすよ」。「爺は<いつまで>も元気でいてほしいでやんす」。私て何んやねん?…そんなこと考えてウツ状態の爺いを心配してやんす姫が尋ねてきてくれました。

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 「ありがたいことでがんす」。ところで、やんす姫は<いつまでも>元気で、と心配してくれる…昔、蜀山人というすごいおっちゃんがいて「今までは、人のことだと思うたが、俺が死ぬとはこいっはたまらん」といった。また、すごい坊さんもいて「門松は、冥土の旅の一里塚、目出たくもあり目出たくもなし」と詠んだでがんす。なるほど、人間は、おぎゃ~と生まれたからには、いつか、死ぬのでがんす。だから、生も含めて「生・老・病・死」は<現在進行形>なのでがんす。
 よって「生・老・病・死」を避けても無理でがんす。これを大自然の法則、すなわち「諸行無常」(しょぎょうむじょう)の真理と覚って、思いきって「生・老・病・死」と真正面からつきあうことでがんす。これが釈迦の教え、すなわち「仏教」なのでがんす。