2013-12-11から1日間の記事一覧

木魚歳時記 第54話

やや寒は 我慢くらべと 意地くらべ 「ドッヒャー、なにしとるんじゃワレ」。やんす姫がハンドルを握ると、バクミラーのところに、蚊さんたちの<連結>を発見した。そして叩き潰したというのです。「爺い、蚊さんたちを殺して、わたし、最低なのでやんしょか…

木魚歳時記 第53話

祠から 隠遁の術 神の旅 「木魚のおっちゃん、あたい肝を冷やしました」。豆八姐さんからメールがありました。お家の<たたき>に青大将が落ちてきたのです。ぼっとん、と。天井の梁から足を踏み外したらしい。「蛇足だけど、あたい、長いものは嫌いです」。…

木魚歳時記 第52話

天空の 三日月狙う 逸れ猪 「ペットシショップに行ったでやんす!」。やんす姫がいうには、でかいオウムを売っていて、そいつが、頭をなでると<ウッフン>と目をつぶりウットリする。もうイチコロで買おうとしたが、よくみると特大のウンコがしてある。「も…

木魚歳時記 第51話

満月と 離れ難くて はしご酒 「真之介さま小雪は遠くにいってしまいます・・・」と、いつも、笑顔を絶やさなかった、小雪さんからの手紙が届きました。「住み慣れたところですから…もうすこしいたかった。みんなと別れるのは寂しい、それと、真之介さまとも…

木魚歳時記 第50話

鳴く虫の みんな違って みんな良い 「雲谷斎の爺いちゃん。困ったことでやんす」と、やんす姫から便りがありました。やんす姫は会社のOLですが、ぼくの姪にあたります。 「このごろ<あんよ>が匂うの。暑かったせいかしら?でも、そうともいえないワ。心配…

木魚歳時記 第49話

奏者みな 姿見えない 虫楽団 「木魚のおっちゃん、悩んでいます」。と、豆八姐さんからメールが届きました。豆八姐さんは、ぼくの俳句のお師匠さんです。そこで、姐さんの悩みとは…。それは、お気に入りの本屋さんへ行くと、いつもポンポンがぐるぐるして、…