木魚歳時記 第3899話

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 よき兄上を犠牲にし奉って登った帝位ではあったが、もともと位にはあまりご執着もなかった後白河天皇は、むしろ四の宮時代の自由を愛して庶民の間で今様でも歌い暮らすご身分を望んでおられたので、信西のご進言までもなく、すぐにご退位あらせた。
 皇太子守仁はご即位にあって二条天皇とならせ、ここに門院の最初の計画も完成し、後白河院もほっと一安心遊ばされた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)582

         天辺のインスタ映や夕焼雲

 「ボクの細道]好きな俳句(1648) 森 澄雄さん。「炎天より僧ひとり乗り岐阜羽島」(澄雄) 地元の方々には失礼かも・・、新幹線の「岐阜羽島」は政治駅では? 長いプラットホ-ムに人影がぽつり。それを後続の「のぞみ」が追い抜き通過してゆきます。掲句は、岐阜羽島から、乗車して来たのは僧がひとりだけ。 さて、コンプライアンス(法令遵守)。ガバナンス(統治能力)が叫ばれています。新幹線の驚異的な進化もこの例外ではない!

 羊(ひつじ)8 その脚は長く伸び、紡錘(つむ)のように次第に細くなりながら、どこまでも続いている。
 寒がりの羊どもは、太陽のまわりに眠る。太陽は大儀そうに冠を脱ぐと、明日まで、その後光を彼らの毛綿の中に突き刺しておくのである。