木魚歳時記 第1937話

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 実に欲望は色とりどりで甘美(かんび)であり、心に楽しく、種々のかたちで、心を攪乱(かくらん)する。欲望の対象にはこの患(うれ)いのあることを見て、犀の角のようにただ独り歩め。(スッタニパータ)

 繰り返し触れてきたように、さまざまな欲望に執着することは修行の妨げとなります。ですから、これについて、多くの戒律(かいりつ)を定め、修行者自身が、さまざまな欲望を自制するよう努めました。これが、セイロン、タイ、ミャンマー(ビルマ)など西南アジアに伝わる、南伝系「部派仏教」(ぶはぶっきょう)と呼ばれる仏教教派の流れです。

         菜の花や沖なほ暗き日本海