木魚歳時記第4737話

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    日に千たび心は谷に投げ果ててあるにはあらず過ぐるわが身は
    見しことも見ぬ行け末もかりそめの枕に浮かぶまぼろしの内
    浮き雲の風にまかする大空の行方も知らぬ果てぞ悲しき
 心のなかには今さら嘆いてかいのない悲しみがつぎつぎ湧き起るのをあきらめの谷に投げ捨て、投げ捨てして、寄るべきとてなく辛うじて生き永らえつつも、風にまかした大空の浮雲のような身と観じて、この女人はわずかに歌に慰められて生きた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1374

            凧いきなり曲るから怖い 

 子どものころ、御苑の広場で凧(いかのぼり)をして遊びました。つまり、凧(たこ)揚げのことです。巻き糸さえ十分にあれば、凧が「点」になるまで揚げることが出来ます。お小遣の大半を凧揚げに使っていました。それはともかく、突然 凧(たこ)が急降下することがあります。その対応は、唯一つ、「巻き糸」を巻き戻して、緊迫を緩めることです。そんなとき、強引に「締めつけ」操作を強行すると! 奈落の底まで! ところで「常夜灯」のメンテは?