(四)現代の我々にあってはただ文化史上重大な損失であった。戦争は昔も今も同じように好ましくないとしか感じさせないが、熱烈な仏教信仰に生きていたその時代の人々にとって大仏殿の炎上は世界の破壊を目のあたり見るこの上なく怖ろしい事件であった。そしてこんな現世に生き残るよりは、むしろ大仏殿で廬舎那仏(るしゃなぶつ)のお膝下で焼け死んだ人々をうらやむほどの気持ちさえあったかも知れない。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1104
まくなぎに付きまとはれて狐坂
「ボクの細道]好きな俳句(2196) 京極杞陽さん。「山陰のじやじやじやじや雨や秋の雨」(杞陽) 軽快なリフレインに魅力を感じます。この作者の作品に、独特の品の良さを感じる・・ぜぜでしょうか?
捨てるということさえ
捨てよう。
すると裸になれる。
(毎田周一)