木魚歳時記第4047話

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 「それでははじめて山に落ちつく気になったのか」
「いや、山上の清風がそろそろ恋しくなりました」
「今の山でも、まだ下界よりはいくらか清風が残っているのか」
「お山でも、やっと、このあたり、お師匠さまの周囲うつらいは、まだ清風の気が残っているという気がいたします」
(佐藤春夫『極楽から来た』)715  

       いつもの時間いつものやうに冬の夜

 「ボクの細道]好きな俳句(1794) 長谷川櫂さん。「せんべいの紙たべてゐる子鹿かな」(櫂) 動物の子どもは好奇心が旺盛です。生まれるとすぐに、大人社会の「ルール」を学ばないと生存競争に生き残れないからです。ところで、人類目ヒト科のS氏は「あること」に興味があるようです。その「あること」とは? それは「ツチノコ探し」ではありません。でも、まあ、それに似たようなものでしょう(笑)。

 鳥のいない鳥籠2  「誰でも言うじゃないか、花を折り取るのは罪悪だって」と、彼は言う。「とにかく、僕などは、茎についたままでなけゃ、花を眺めたいと思わないね。だからそれとおんなじさ。鳥ってやつは飛ぶように出来てるんだ」