木魚歳時記第4025話

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 彼は久安(きゅうあん)二年、安芸守となったとき以来、厳島神社を伊勢大廟と並ぶべきだという者の言を信じて異常に崇拝して、これを氏神の如くに祭り、奏して修理を加え、百二十間の回廊を造った。山にかかり海に臨んでよく自然と調和融合した名建築である。
(佐藤春夫『極楽から来た』)695

      冬の夜のかんらからからコツプ酒

 「ボクの細道]好きな俳句(1771) 大石悦子さん。「春の夜の細螺の遊びきりもなし」(悦子) 細螺(きさご)とは小さな巻貝のことです。ガラスが出回る前にはおはじきとして使われたようです。こうして、春の夜の「ひとり遊び」は、刻(とき)の経つのを忘れたように過ぎてゆきます。

 「庭のなか」(ルナール『博物誌』) おやすみ