木魚歳時記 第3906話

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 射ち取って地上にズシリと落ちてきたのを、者どもがたいまつで照らし出してみると、これはいかに、頭は猿、胴体は虎、尾は蛇、ぬえという名の怪物であったという。この奇跡的に神秘な武勲を、あっぱれと御感あらせて名剣獅子王を賜った時、それを取り次いだ左大臣が、
(佐藤春夫『極楽から来た』)589

         身に入むや黒いスーツとネクタイと 

 「ボクの細道]好きな俳句(1655) 森 澄雄さん。「葉がでて木蓮妻の齢もその頃ほひ」(澄雄) むむ。「頃ほひ」とは? 木蓮の匂うような妻が愛(いと)しかった。あの頃は・・ともかく「頃ほひ」とぼかし気味の措辞で決まりました。さて、滋賀県水口(みなくち)の神社に伝わるレイピア(十字剣)は、当時の権力者の好奇心で洋剣から複製されたそうですが、すばらしく美しい剣(つるぎ)です。機会があれば拝見してみたい。

 山羊(やぎ)6 一日が終わって、太陽が隠れてしまうと、彼は刈り入れの男たちと一緒に村に帰って来る。そして彼の角(つの)は、寄る年波に撓(たわ)みながら、次第に鎌(かま)のように反り返って来る。