木魚歳時記 第2397話

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 (サビア) 師(ブッダ)は答えた「諸々の汚れと執着(しゅうちゃく)のよりどころとを断ち、智に達した人は、母胎に赴(おもむ)くことがない。三種の思いと汚泥とを除き断って、妄想分別に赴かない、かれを(すぐれた人)と呼ぶ。」(スッタニパータ) 注記:「三種」とは、欲望、敵意、害意の三つを指す。「母胎に赴(おもむ)くことがない」とは、輪廻(りんね)することがない。

 [ボクの細道]好きな俳句(168) 旛 ことさん。「ここに来て死ねよと山河黄落す」(こと) 銀杏(いちょう)にかぎらず、黄落する広葉樹には独特の荘厳さを感じることがあります。こうした落葉の中に埋もれ眠れる(死ねる)なら・・誰しも、一度はそんなことを考えたことがあるのでは? 「山河黄落す」とは美事に云い止めたものです。言えそうでなかなか言えない表現です。思い切りのよさと大胆さにくわえ、なによりも「無心」さがなければ言えない表現です。

          青鷺のいつもだまつて立つてゐる