木魚歳時記 第2096話
(カッサバ仏は答える)「この世において欲望を制することなく、美味を貪(むさ)り、不浄の(邪悪な)生活をまじえ、虚無論をいだき、不正をいだき、不正の行いをなし、頑迷(がんめい)な人々、これらが(なまぐさ)である。肉食することが(なまぐさい)なののではない。」(スッタニパータ)
さて、伝統仏教(部派仏教)の理想像は、戒律を守り、自己の覚りを追求する修行者(自利)でありましたが、大乗仏教の理想像は、自己の覚りを犠牲にしても、他人の覚りを招くことに尽くす(利他)という大きな違いが認められます。利他の行為を実践する<菩薩道>こそ大乗仏教の大きな特色といえるのです。