木魚歳時記 第2009話

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 雪山の神霊が問う「かれ(ゴータマ)は明知を具(そな)えているだろうか? かれの行いは全く清らかであろうか? かれの煩悩(ぼんのう)の汚れは消滅しているであろうか? かれはもはや再び世に生まれるということがないであろうか?」(スッタニパータ)

 さて、「明知」(みょうち)・「行い清らか」とは、後期仏教(「大乗仏教」)において、仏の「十号」(仏を指す10種の呼び名)の一つである「名行足」(みょうぎょうそく)のことです。また「再び世に生まれるということがない」とは「輪廻転生」(りんねてんしょう)に対する「苦」を解脱していることを示します。そのことに注目したいと思います。 

          炎昼のしわ・しみ・たるみ象の尻