(釈尊は答えた)「努力が、わが軛(くびき)をかけた牛であり、安穏(あんのん)の境地に運んでくれる。退(しりぞ)くことなく進みそこに至ったならば、憂(うれ)えることがない。」(スッタニパータ)
安穏(あんのん)とは、ニルバーナつまり悟りの境地を指します。「軛(くびき)をかけた牛」とは、煩悩に苦しむ釈尊自身を比喩的に示されたものであります。「牛の軛を外す」とは、<心の田>すなわち「心田」(しんでん)を耕す努力(修行)により、煩悩の火の吹き消えた、ニルバーナ(悟り)の境地に至ることを示されたものであります。