木魚歳時記 第1906話

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 「走っても疾(はや)すぎることなく、また遅れることもなく<世間における一切のものは虚妄(きょもう)である>と知っている修行者は、この世とかの世とをともに捨て去る。―蛇が脱皮して旧い皮を捨て去るようなものである。」(スッタニパータ)

 「虚妄」(きょもう)とは、嘘(うそ)偽(いつ)りのことです。それは、砂上の楼閣(ろうかく)のごとく<不確か>な存在であります。さて、おなじような内容が繰り返されます。しかし辛抱して味わってください。ブロク筆者も、最初は違和感を感じました。しかし、約2500年の昔、お釈迦さまが弟子たちに、クチ伝えで話された教え(仏教)を、今、最も素形に近い形(原始経典)として触れることの出来る幸せを感じています。

       啓蟄や野仏さまとしやべつたり

                    啓蟄(けいちつ)