木魚歳時記 第1905話

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  「走っても疾(はや)すぎることなく、また遅れることもなく、すべてこの妄想(もうそう)を乗り越えられた修行者は、この世とかの世とをともに捨て去る。―蛇が脱皮して旧い皮を捨て去るようなものである。」(スッタニパータ)

 「妄想」とは、迷いの心(煩悩)によって真実を見誤ることを指します。漢訳経典では「戯論」(ぎろん)と訳されます。真実のことばに対して戯(たわむれ)のことばの意味となります。まさに、この『スッタニパータ』は<真実のことば>であります。地についた足取りで着実に修行を修めれば道は開けるということでしょうか。三歩進んで二歩さがるということでしょうか。

      オンコロコロセンダリソワカシクラメン

                 オンコロコロ=薬師真言の一部