木魚歳時記 第1897話

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『スッタニパータ』

 『スッタニパータ』とは、お釈迦(しゃか)さま滅後300年(BC2世紀頃)に成立したと伝えられる原始経典(南伝系)のことです。その内容は、お釈迦さまの弟子ないし信者への「説法」「対話」の<語り伝え>が中心となります。この<語り伝え>の内容を文字化(パーリー語)したのが『スッタニパータ』であります。ですから、『スッタニパータ』の記述内容は、約二千年以上昔の、古代北インド地方における<人と暮らし>が中心となります。現在のわれわれの<人と暮らし>と比べると違和感があるかもしれません。また、記述内容が釈迦とその弟子・信者)との「説法」「対話」の形式ですから、どうしても「反復」(繰り返し)が多く登場いたします。以上を前提として『スッタニパータ』(中村 元訳))<岩波文庫・青301-1>をテキストに(仏教の原点となる)「釈迦の教え」(真実のことば)をひもといてゆくことにいたしましょう。

       黄金の蛇衣を脱ぐ霊鷲山

             霊鷲山(りょうじゅせん)  衣(きぬ)