鵜(う)の真似をするカラス
沼のほとりに一羽のカラスが棲んでいました。ところで、おなじ沼には鵜(う)も棲んでいました。そして、毎日、沼に潜って魚をつかまえていました。それを見ていたカラスは「鵜(う)の家来(けらい)になれば魚にありつけるかも。」そう考えたカラスは鵜の家来にしてもらいました。ところが、しばらくすると、カラスはとんでもない考えを起したのです「鵜も俺もおなじ真っ黒な色をしている。俺だって沼にもぐれば魚がとれるはずだ」そう考えたカラスはいきなり水に潜りました。ところがカラスはたちまち水草にからまり、動けなくなり、息がつまって死んでしまいました。(『比喩経』)
目交に神の樹氷や七曲り
目交(まなかひ)=眼前