木魚歳時記 第1632話

f:id:mokugyo-sin:20140111101612j:plain

   秋風や野辺の送りのゆきどまり   渋谷 道

 他に{馬駆けて菜の花のきいろを引き伸ばす}{翅あはせ僧となりたる黒揚羽}{大花火より手花火のいのち切}「蝮より蝮捕り器のぶきみなる}などの作品があります。開業医としてときには難解とも見受けられる作品もあるようですが、女流俳人らしからぬシャイな俳句を作り続けておられます。86歳、いまなを現役プロとして句作活動を続けられるところにうたれるものがあります。

      冬鷺の影に翳あり魚の寄る