木魚歳時記 第1375話

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証城寺の狸囃子

証 証 証城寺 証城寺の庭は ツ、ツ、月夜だ 皆出て来い来い来い 己等の友達ァ ぽんぽこぽんのぽん

 野口雨情作詞。中山晋平作曲。一番から三番の歌詞のどこにも「狸」の文字は見当たりません。なのに誰も、主人公が「狸」と信じて疑わない。そこが面白い。さて「俳句は感動を写し取るものです。しかし、俳句は人間が詠むものですから、写し取る人間の顔が見えてこないと何の意味もありません。自らというかけがえのない存在が、あるときある場所で、かけがえのない存在に出会ったときに俳句が生まれるのです。かけがえのない存在とは、ものと作者が一つになれる瞬間のことです」。こんな言葉と出会いました。

     おしなべて黴の生えたるマニフェスト