木魚歳時記 第1231話

f:id:mokugyo-sin:20140105032603j:plain

大河原

 笠置(かさぎ)を東に行くと大河原(
おおかわら)に出ます。このあたりは、木津川のデルタ地帯で、昔から、川も人も出合う処とされています。このあたりに有名な「沈み橋」(潜没橋)が架かっています。沈み橋というのは、手すり(橋の欄干)のない、水位の低い時に渡る橋のことで、大水が出たら水没してしまう橋のことです。なるべく水の抵抗を少なくして、水の激流から橋を守る、あるいは、仮に、橋が流されてもできるだけ簡単につけ替えができるように考えられてできたのでしょう。この流れ橋は、数々の日本映画の名シーンに登場いたします。このあたりを大河原と呼ぶのは、人と人とが出合い、川と川とが出合うという、アヒカハラ(合河原)という意味からオオ(大)河原に変わったと考えられています。
JR奈良線大河原

    御器噛われらも終に仏なり