木魚歳時記 第1226話

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鞍馬

 平安の昔から、文学の作品に数々登場し、また牛若丸や鞍馬天狗の伝説でも有名な鞍馬寺(くらまでら)のあるところです。丹波の南山地にある鞍馬山は、西の貴船川とともに、鴨川の水源の一つともなる貴重な山であります。このあたりには古くから人が住んでいたらしく、伝説上の鬼の伝説を生み出すことにつながっているようです。クラ(鞍)は谷の意味をいいます。山や馬の背の低いところをクラ(鞍)というようです。また、鞍馬火祭りのおこなうわれる由岐神社(ゆきじんじゃ)のユキには「行く道」の意味があったとされます。すなわち、京から日本海の若狭に向かう若狭街道(鯖街道)は、山の谷々を越えて若狭に向かう「行き行きて治める」意味があったともいわれます。
叡山電鉄鞍馬線鞍馬

     秋暑し日本列島反り返る