木魚歳時記 第1215話

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宇治

 宇治は『万葉集』の昔から、また、『源氏物語』にもしばしば登場する有名な土地柄です。それは、南の大和と北の平安京を結ぶ交通の要衝でもあったからです。
 ところで、ウジ(ウジ)はウチ(ウチ)の意味で、それは北東南の三方を山に、西を小椋池(おぐらいけ)という巨大な湿地帯にさえぎられた「ここはその内」という自然環境にあったからという説があります。また、菟道(とみち)=兎の交うような道、の言葉があるように、ウジ(ウジ)の語にはミチ(道)の意味があるともいわれます。京都と奈良を結ぶ、ウ(諾・宣)なる道、いちばんいい道、最上に都合のいい道というのが語源のようであります。
JR奈良線宇治

   なめくじの子どもおやじとおなじ面