木魚歳時記 第907話

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今日一字を覚え 明日一字を覚え

 江戸時代の儒者(じゅしゃ)・中井竹山のことばです。「千里の行(こう)も一歩より始まる」の意味でしょうか。
 仏教では「精進」(しょうじん)を説きます。仏教の実践項目を挙げた「六波羅蜜行」(ろっぱらみつぎょう)の四番目にあります。ほんらいは「精魂をを込めてひたすら進むこと」の意味です。それも正しい目標のもとに、一歩一歩、一日一日進んでいくことです。それが転じて、鳥獣魚類の肉を食しないこと、鳥獣魚類の肉を用いない料理。精進の期間をもうけて守ること。精進の期間を終えた精進明けへと、転じて用いられるようになります。

     本心に触るる心地やそぞろ寒