木魚歳時記 第771話

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 門前の小僧、習わぬ経を読み。寺の小僧、シ-トン、ファーブル読んでいたならわかりしものを。(留守を狙って)大坊主の書斎に忍び込み、乱歩(らんぽ)全集乱読せり~ぃ。
     
    「出来ない事としないことを
         混同してはならない」(石川 洋)

 「子どもが<こんな>本読んだらあかんやんか!」。姉上につねられ、おっかあにグチられ、大坊主にしばかれ・・ついに世を儚(はかな)んで、お玉小僧は自害(じがい)せりぃ~。ほどの根性あれば見上げたものを、根が、あかんたれの<ませ>たガキ。家族の心配、糠(ぬか)にクギ。綾小路(あやのこうじ)の麩屋町(ふやまち)通り。ほんに<あやふや>な怪しき童(わらし)となりにけり。

     駒札に山門不幸涅槃西風