木魚歳時記 第230話

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蛍火や 茂吉の母の 咽仏

 一心に敬(うやま)って十方法界常住(じっぽうほうかいじょうじゅう)の仏(ほとけ)を礼(らい)したてまつる。一心に敬って十方法界常住の法を礼したてまつる。一心に敬って十方法界常住の僧を礼したてまつる。

 

 日常勤行の二番目に唱えるのが、この「三宝礼」(さんぼうらい)です。これは、この世の宝物である<仏・法・僧>の三つを心から敬いたてまつる…と心に誓う文(もん)です。
 「香偈」の誓いにより、身も心も清らとなったわたしたちは、つぎに、①「仏」(真理に目覚めて者) ②「法」(真理そのもの) ③「僧」(真理に基く集団)、いい変えるならば、①釈迦の教「仏教」 ②釈迦の教えの集大成「経典」 ③釈迦の教えに基く集団「教団」、この三つを敬うと誓うのです。
 この誓いにより、それは心身の働きとして動きだすはずであります。それが「礼拝」(らいはい)の行為であります。「礼拝」とは、例えば、イスラム教徒がメッカの方向に行う「五体投地」(額・両肘・両膝を大地に)の礼拝、あの姿・イメージを頭に描いてください。