木魚歳時記 第198話

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二年坂 龍馬のような 春時雨

 賤(せん)とは?古代インドにおいて、身分的、職業的な差別ははっきりと存在しました。すなわち、バラモン(司祭者)、クシャトリア(王族)、ヴァイシャ(庶民)、それからシュードラ(隷民)の四種(四姓制度)と、これから外れた賤民でした。

 「生れによって賤しい人となるのではない。生れによってバラモンとなるのではない。行為によって賤しい人ともなり、行為によってバラモンともなる。」(スッタニパータ)

 釈迦の生まれたインドにおいて、マハトマ・ガンジーは非暴力と不服従を貫き、自身の死をもかけて独立運動を果たしました。釈迦の教えが生きる日本において、法然上人は自身の父の非業の死(夜討ち)があったにもかかわらず(これを恨むことなく)、念仏の教えによる「浄土宗」(庶民の仏教)を開かれました。その浄土宗では、いま「愚者の自覚」と「非暴力」をかかげて、世界平和と平等社会の実現をめざしての努力が続けられています。


    「鳳凰も むむゝふふゝや 春の宵」