独尊の ひねもす眠る 日永かな
唯我独尊(ゆいがどくそん)
伝説によれば、釈迦は生れるなり七歩あゆまれ、天と地を指して「天上天下唯我独尊」とおっしゃられた…とあります。生まれるなり自分ほど偉い者はない、おそらくこれは、後世、釈迦を追慕するあまりの創作でありましょう。でも、これを「世界中で私という存在は唯一つしかない。だから、そのこと自体が尊い」。と、ぼくは解釈することにしています。
夜空に輝く 多くの星たちの中で
わたしという星は ただ一つしかない。
だから その輝きを競うのでなく
わたしという輝きを大切にして
精一杯 輝いてほしい
つまり「唯我独尊」とは、身分的、職業的差別の強い(当時)インドにあって、平等社会をめざす「人間自覚」(個人尊重)の高らかな宣言でありました。