木魚歳時記 第99話

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遠山の 烟るとみえて ぐらり春

 『どくとるマンボウ航海記』(北杜夫)でマンボウを知りました。また、海遊館でこの魚をみて、けったいな魚や、でも、これも「いのち」あるもの…と妙に感動しました。

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 「いのち」て何んや?これは難しい問題です。それをローソクに喩えると、蝋が肉体で、炎が「いのち」ということに?蝋(肉体)があってこそ炎(いのち)が灯る。また(目に見えない)空気があるから炎が燃える。そんなことが浮かびます。
 数年前、JRのホームに転落した人を救うため、自らの「いのち」を捧げた若者がありました。これだけの行為はできないとしても、誰に命じられたわけでもなく、誰のためにするわけでもなく、自分に可能な行為でもって、人々の幸せと世界平和のために貢献する。そんな、奉仕活動、ボランティア活動、つまり「菩薩道」の実践を説かれたのが、お釈迦さまの教え「仏教」なのです。