祖師堂の 白砂研きて 雪弛む
「それではどうすれば?」。小雪さんの質問は「諸法無我」を現実生活に役立てるにはどうすれば?という疑問です。
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「いいことに気づきました」。この世の真理(仏教)がわかっても、それを生活に役立てないと意味がありません。そのためには、世の中「もちつもたれつ」の真理に照らして、奉仕(ボランティア)を行うことです。これを、もっと厳しくいえば、<共存>を一歩進めて、他人のために<共生共死>できるか…ということです。
毎日の生活で「わたしだけが…」、「わたしこそが…」を捨て、他人に尽くすことができる。そんな<ありがまま>の心、<おおらか>な心が求められます。そのためには、「わたしだけが…」という自我を捨てること、これを説いたのが「諸法無我」の言葉であり、釈迦の教え「仏教」なのです。次のシリーズは、この<おおらかさ>について考えてみましょう。