木魚歳時記 第80話

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一音に 一滴凍てる 行者滝

 「なにいうてんねんしんきくさい。ぶいぶいやったらんかい」。「無常」なんて無頓着な金時姐さんです。

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 「木魚もぶいぶいやりたいです」。あわさないと…姐さん恐ろしい。
 さらに風土と宗教について。池内了氏によれば、春夏秋冬の四季を有する森の宗教には、衰弱と再生のリズムがあり、これを「めぐる時間」と表現されます。また、草原や砂漠の宗教には、神による創生と終焉のリズムがあり、これを「進む時間」と表現されます。
 このように「無常」にも、<循環型>と<垂直型>の違いがあるのです。仏教が循環型で、キリスト教が垂直型であるといえます。日本人が、この両者を受容するのは、その左脳と右脳に<回路>を持つからです。